同性パートナーシップ制度

同性パートナーシップ制度

同性婚が何故認められないのか?現在の法律では結婚を男性と女性ですることである明文規定はありません。民法や戸籍法で使用されている「夫婦」という言葉の概念が「夫が男性」であり、「妻が女性」であるという政府解釈に基づき、同性の婚姻届は受理されないというのが現状です。では、結婚が認められないことで、どのような弊害が生じるのでしょうか?例えば、以下のようなもの弊害として考えられます。

  • 被扶養者として年金・医療・税の配偶者控除を受けることができない。
  • 公営住宅に同居親族として認められない。
  • 住宅ローンのペアローンを組むことができない。
  • パートナーの死後、法定相続人になれない。
  • 生命保険の受取人になれない。
  • 子育てをしている場合、共同親権者となることができない。
  • 医療機関で家族と認められない可能性がある。
  • 外国人カップルの場合、同性パートナーの在留資格が得られない【>>同性パートナーの在留資格】

このような弊害を取り除くべく、地方自治体単位で同性パートナーシップ制度が普及・拡大してきています。具体的には、以下のような事例があります。

東京都全域の同性パートナーシップ制度(2022年11月1日制定)

同性パートナーシップ制度は、2015年11月に渋谷区と世田谷区で全国に先駆けて「同性パートナーシップ条例」が施行されたことがスタート地点になります。そして、この流れは全国に広がり、2022年11月に東京都としての制度が開始されました。【>>東京都パートナシップ宣誓制度】

東京都同性パートナーシップ制度の対象者

  • 双方又はいずれか一方が性的マイノリティであり、互いを人生のパートナーとして、相互の人権を尊重し、日常の生活において継続的に協力し合うことを約した二者である」と宣言したこと。
  • 双方が成年に達していること。
  • 双方に配偶者(事実婚を含む)がないこと、かつ、双方以外の者とパートナーシップ関係にないこと。
  • 直系血族、三親等内の傍系血族又は直系姻族の関係にないこと(パートナーシップ関係に基づく養子縁組により当該関係に該当する場合を除く)。
  • 双方又はいずれか一方が「都内在住、在勤又は在学」であること(都内在住については、双方又はいずれか一方が届出の日から3か月以内に都内への転入を予定している場合を含む

  ※上記要件をすべて満たしていれば、国籍は問わない

手続きの流れ

  • オンラインで必要書類提出
  • 東京都が書類を確認。
  • 不備がなければ受理証明書をオンラインで交付(届出日から約10日程度)

※受理証明書所持者に対して、年1回程度の定期連絡があります。

※原則オンラインでの手続となります。ただし、オンライン手続が困難な方向けは対面手続も可能です。対面手続は二人揃って東京都庁で行います。

提出書類

(1)必須書類

  1. 婚姻をしていないこと等を証明する書類
  2. 本人確認書類 個人番号カード(マイナンバーカード)、旅券、運転免許証、在留カード
  3. 本人の顔写真 本人確認書類とは別の顔写真 ※ 本人確認書類との照合用
  • 3か月以内に撮影した無帽、無背景、カラー写真。
  • ご本人の顔が鮮明に分かるもの。自撮り写真でも可。
  • 対面手続の場合は不要

(2)該当する場合の必要書類

  1.  「届出者が都内在住」の要件で届出をする場合

   ⇒ 住民票の写し

  • 本籍地及び世帯主との続柄の表示は不要
  • 住民票コードや個人番号が記載された住民票の写し不可

 2.「届出者が3か月以内に都内へ転入予定」の要件で届出をする場合

  ⇒ 売買契約書や賃貸借契約書など、転入予定先の住所が確認できる不動産会社等が 発行した書類

 3.「届出者が都内在勤」又は「届出者が都内在学」の要件で届出をする場合

  ⇒ 在勤証明書や在学証明書など

 4. 通称名の記載を希望する場合 

   ⇒ 通称名を日常的に使用していることが確認できる書類(顔写真付きの社員証・学生証など)

 5. 子の氏名等の記載を希望する場合

  ⇒ 住民票の写し等(お子様と生計同一、お子様が未成年であることが必要)

<受理証明書の活用>

東京都の同性パートナシップ制度では主に住宅関連や医療関連において受理証明書が活用できるようです。詳細については以下の内容をご参照ください。

受理証明書活用先一覧

千葉県内6市連携の同性パートナーシップ制度

千葉県では東京近郊の8市でパートナーシップ制度が導入されています。ただし、これらはそれぞれ独立した条例の基づく制度でした。しかし、2023年7月に8市の内6市での制度連携が発表されました。

通常の転居であれば転居先で改めてパートナーシップ手続が必要となります。しかし、改めて手続をすることは当事者にとって負担になります。そこで、6市内での転居に際して手続きを簡素化する協定が結ばれました。千葉市、船橋市、市川市、松戸市、柏市、習志野市の6市です。この6市の人口は、県内の全人口の半数を超える地域になります。そのため、千葉県内での活用においては非常に有用な制度です。

具体的には、対象となる6市のパートナーシップ制度の概要については、以下の各市対象サイトを参照ください。

パートナーシップ制度に関する相談

上述したパートナーシップ制度は始まったばかりの制度です。そのため、制度内容は自治体毎に多種多様で分かりにくい部分も多いです。そこで、アクセス国際行政書士事務所ではこれらの制度内容についての御相談を承ります。相談内容に応じて各自治体への調査、登録支援を致します。お気軽にお問い合わせ下さい。

同性パートナーシップ制度” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です