国際結婚カップルの出産~我が家の場合(韓国)~

国際結婚カップルの出産

出産場所の決定

国際結婚カップルの出産は、結婚の次に来る大きなイベントの一つです。

※国際結婚に関する記事については別途ページをご参照下さい。【>>国際結婚~私の場合~】

我が家には二人の息子がおりますが、韓国で産まれています。妊婦に負担が掛かる出産において、言葉面やメンタルサポートの必要性を踏まえ、早い段階から韓国での出産を決定しました。やはり韓国のお母さんの手助けは心強かったようです。これは日本の里帰り出産とあまり違いはありませんが、この通常の里帰り出産のメリットに加え、韓国での出産には他に2つのメリットがありました。

韓国での出産メリット①~出産に掛かる費用~

我が家は韓国での出産しか経験していませんので、具体的な費用比較まではできません。しかし、圧倒的に韓国での出産費用が安いのは間違いありません。
現在の日本における出産費用は50万円程度を要します。高額な出産費用を補助すべく、健康保険加入者に対する出産一時金制度が1994年から30万円で始まり、2006年に35万円、2009年1月に38万円、2009年10月に42万円と拡充しています。しかし、残念ながらこの出産一時金では出産費用全額を賄いきれないのが現状です。
出産一時金は海外の出産であっても給付されます。我が家の場合、長男の時に30万円、次男の時に35万円の出産一時金が支給されました。当時友人からは出産一時金があっても10万円以上の自己負担が掛かると聞いていました。ところが我が家の出産においては、出産一時金により大幅な黒字でした。前述の通り、韓国では分娩費用が日本より安く、約8万円でした。渡航費用を差し引いても黒字でした。

現在の費用を調べてみると、正常分娩だと日本では約50万円、韓国では約10万円であるようです。この差は韓国での里帰り出産の大きなメリットの一つと言えます。

※当時韓国の義母が妻の健康保険料を支払っていました。そのため「8万円」は韓国の健康保険適用時の出産費用です。韓国の出産に関する健康保険等についてはこちらの記事に詳しく記載しています。【>>里帰り出産~出産費用(韓国)~】

韓国での出産メリット②~産後ケア~

韓国では産後ケアが非常に充実しています。以前日本の芸能人でも産後ケアの観点から韓国で出産したというニュースがありました。個人的にはこの芸能人の方の判断には非常に納得しています。
ウチの息子は二人とも自然分娩での出産でした。入院期間は2泊3日でしたが、韓国では産婦人科に併設する形で産後ケアセンターがあります。産後ケアセンターの滞在期間は選択可能で、うちの妻は1週間程度滞在しました。産婦人科も近くに併設されているため、安心して母子を預けることができる点で非常に良いシステムだと思います。
余談ですが、この産後ケアセンターを1週間利用しても出産一時金の範囲内で賄うことができました。

国際結婚カップルの出産における手続き

産後間もない乳児を直ぐに飛行機に乗せるのは気圧変化の点から少々心配がありました。そのため母子は出産後3ヶ月ほど韓国に滞在しました。その間に必要な手続きとして、出生届とパスポートの作成があります。
我が家の場合、産まれた段階では日本と韓国の二重国籍とする手続きをしました。日本では原則二重国籍は認められていませんが、20歳までは国籍留保(出生届時に届出)の形で二重国籍が認めらます。
二重国籍を選択したため、日本と韓国両国での出生届とパスポート作成が必要となりました。韓国での出生届とパスポート作成は妻に任せ、日本での出生届とパスポート作成は私が有給休暇をとって手続をしました。

出生届について、我が家は韓国人が韓国で出産したので、韓国側への手続きは通常の手続きでした。一方、日本での出生届は通常と異なります。病院で出生証明書を発行してもらい、それを翻訳した上で役所へ提出しました。当時はこの翻訳作業をどうすれば良いか分からず、大変苦労しました。出生証明書の翻訳が必要な方は当事務所の翻訳サービスを検討してみてください。【>>翻訳サービス】

国籍選択

なぜ二重国籍を選択したのか?当時の私の考えとして、国籍選択をする段階に日本経済が悪化していたり、又は韓国経済が発展していたりする可能性を考慮し、選択肢を増やしておきたいという理由がありました。しかし、結果として長男は昨年韓国籍を離脱しました。韓国籍離脱の理由はやはり韓国には徴兵制です。二重国籍であっても18歳になる年度の3月31日までに韓国籍を離脱しなければ徴兵の対象となります。ウチの長男も次男も日韓両国にルーツがあることを誇りに思っています。そのため、韓国の国籍離脱については残念な決断でもありました。

日本でのタイムリミットの前に日本国籍を選ぶ形となりました。現在の状況を考えると、近々次男も韓国籍を離脱する手続を取ることになると思います。

出入国時に使用するパスポート

二重国籍を選択すると日本と韓国のパスポートを保有することになります。出入国の際の注意点として、日本での出入国時には日本のパスポート、韓国の出入国時には韓国のパスポートを使用する必要があります。

もし間違えて韓国のパスポートで日本に入国した場合を考えてみます。ウチの息子は日本人でもありますので、韓国人として在留資格を有していません。ところが、韓国のパスポートで入国した場合、在留資格を有さない韓国人になります。そのため、不法滞在となるリスクが発生することになるわけです。韓国での出入国時にも同じ理由で韓国のパスポートでの入国が必要となります。

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