著作権の登録件数について

著作権の登録写真

著作権登録件数を文化庁【>>文化庁】データから調査・集計しました。

1.著作権の登録件数(2000年~2023年5月末)

※2023年の値のみ5ヶ月間(1~5月)の登録件数となります。

2.著作権の登録件数の推移に関する考察

集計結果として有意差のある傾向とまでは言えませんが、直近10年間は2000年代初めに比べると登録件数は減少傾向にあるように見えます。これは2005年1月1日施行の著作権法改正が影響している可能性が考えられます。当該改正は日本のCD等がアジア圏で安価に生産され日本に還流するのを防ぐのが目的でした。この時期の登録増加は著作隣接権においてより顕著な傾向で、2004年、2005年には従来の3倍程度まで増加しています。しかし、近年はCDやDVD等を購入することは減少しています。現在は物品としての海賊版よりも海賊版サイト等の問題が深刻化している点で当時とは状況は異なります。

また全体的傾向として同じ著作者の著作物をまとめて登録するケースが多いようです。権利の移転等の場合、ある程度まとめて権利取引がされている事が推測できます。

3.著作権の登録増加の具体的事例

(1)2012年の増加

2012年増加事例は私と同年代の方は覚えているのではないでしょうか?有名ミュージシャンが自らの著作権を譲渡していた件です。「著作権だけで毎年数億円の印税があるはずなのに・・・。」かなりショッキングなニュースでした。当該有名ミュージシャンは2012年に164件の著作権登録をしています。

(2)2020年の増加

2020年2月21日に742件の無名著作者の著作物について登録がされています。著作物の題号をみるとアダルトビデオに関する著作物であるようです。

4.著作権の登録と著作権ビジネス

これらの事例を見てみると著作権ビジネスという点では大口案件で利用されることが多いと考えられます。昨今のSNSの普及により多くの方が著作権を保有し始めているとも言えます。HPやSNSに掲載する動画・写真・記事はいずれも著作物に該当します。これらを利用したビジネスが始まっている中で、動画・写真・記事に関する取引をすることがあれば、著作権の登録件数は大幅に増大するかもしれません。

著作権についての詳細な説明は著作権関連業務のページをご参照ください【>>著作権関連業務】

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