帰化と永住ビザの違い
帰化と永住ビザの違い
帰化と永住ビザは共に在留期間制限なく日本に在留できる点で共通しています。しかし、国籍という観点でこの二つには明確な違いがあります。帰化は外国人が母国の国籍を放棄して、日本国籍を取得することを言います。一方、永住は国籍は母国のままで日本に期間制限無く在留できる状態のことを言います。このように在留期間制限が無く在留資格を更新する必要がない点では同じです。更に、帰化と永住では以下の点において違いがあります。
これらの違いにより、自分のおかれた状況に応じて帰化を希望するのか、永住とするのかは判断は異なります。例えば、国家公務員試験を受けるためには帰化をする必要があります。また、両親が外国人であるため国籍は外国であるものの、生活の大半が日本である子供は帰化を選ぶこともあります。一方で、母国に両親が居ていつかは母国に戻ることが決まっているような場合には永住を選択する場合が多いと思われます。
取得難易度
一般的な感覚でいうと帰化の方が国籍が変わるのだから難しいようにも感じます。実際必要書類の件数は帰化の方が永住ビザよりも多いです。しかし、いくつかのパターンにおいては、帰化の方が条件が軽い場合があります
帰化の方が永住ビザよりも条件が軽い場合
所得税・地方税の未払い履歴がある場合には、永住ビザ審査では厳しく審査されます。具体的には直近3年間で一度でも未払い履歴があると許可が下りません。未払いに気づいて後追いで支払いをしたとしてもNGです。帰化の場合、3年間分の審査があるものの後追い支払いで未払い履歴は解消されます。
また、年金保険料や健康保険料の支払についても永住権での審査は厳しいです。年金保険料・健康保険料については直近2年間の支払い状況が審査されます。こちらについても永住審査では後払いでは未払履歴は解消されませんが、帰化の場合は後払いで未払履歴は解消されます。
このように税金に関する審査においては、帰化よりも永住ビザが厳しくなっています。